気道ストレッチ-寝る前1分でいびき解消-
- 2026.06.02
- 健康法
○気道ストレッチとは
人類が原人から現生人類(ホモサピエンス)に進化したとき、下あごが後退して空気の通り道(気道)が狭くなりました。このことは多彩な音声を発するのに適し、言葉を話すにはとても有利です。その結果、人類は知識の蓄積ができるようになり今日の大発展につながりました。しかし、その代償として人は狭い気道に起因するいびきや睡眠時無呼吸症候群、気管支喘息などの病気や障害を抱え込むこととなったのです。
こうした病気を引き起こす解剖学的原因として、舌を前に突き出す筋肉(頤舌筋(いぜつきん))と舌裏のすじ(舌下小帯)、上くちびると歯ぐきとのすき間の(口腔前庭)、上くちびる内側のすじ(上唇小帯)と呼ばれる部分の短縮があります。
口腔前庭の短縮は鼻奥の空気の通り道(鼻咽腔)を、頤舌筋の短縮は舌の奧を上に引き上げ、のど奧の空気の通り道(口腔咽頭)を狭くします。これらの短縮を改善するため、口腔前庭や頤舌筋の短縮を改善する簡単なストレッチ体操を考案しました。多くの患者さんに試してもらったところ、気道抵抗の減少で約3割の通過空気量の増加がみられました。
この健康法の効果が期待できる病気には、いびきの軽減や睡眠時無呼吸症候群、がんの原因となる低酸素血症、歯周病の改善、気管支喘息、スポーツでの競技能力改善などがあります。
○気道ストレッチのやり方
1)口押さえストレッチ(上唇の内側を広げて鼻の通りをよくする)



口の中に空気を少し溜め上唇の内側だけをふくらませます。
鼻孔から指一本くらい隙間を空けて唇を包むように両手を重ねて当て、6秒間思いっきり上唇内側の圧力だけを上げます。
その後手の力を抜いてふくらましたほほを緩め、一呼吸休みます。このサイクルを3回繰り返します。
2)巻き舌ストレッチ(のどの奥の空気の通り道を広げる)
英語の「R」を発音するときのように、舌先を上あごに沿わせて徐々に奧に巻いてゆきます。舌の裏にあるすじ(舌小帯)が少し痛くなるまで舌先を奧に巻き込み、その状態を6秒間くらい保持します。
これを3回繰り返します。
1)2)を続けて寝る前に実行すれば、鼻の奥とのどの奥の空気の通り道が広がり、呼吸が軽々と楽にできるようになります。加えて歯ぐきの循環もよくなり、認知証や糖尿病、各種がん、動脈硬化、骨粗鬆症などの原因である歯周病の改善も期待できます。
患者さんにこの方法を試してもらったところ、直後の空気流入速度が平均して29.2%も速くなりました。他にも吸い込むときの呼吸困難がいつの間にはなくなった人や、睡眠時無呼吸症候群による睡眠障害が改善した人がいます。また、歯周病菌の抑制により活性酸素の指標である酸化LDLの減少も確認されました。簡単かつ費用ゼロの健康法ですので、面倒がらずに習慣化しましょう。
2026.6.2投稿
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